降格の四十路
組織変更で隣島のチームが、部長が他の部から
引っ張ってきたチームと統合されることに。
新リーダーは、引っ張ってこられた方のリーダーが務め、
隣島のリーダーは、降格。
どうして部長は、そんな采配をしたのだろう。
決して、同じチームにする必要があったわけじゃない。
新チームは一つのチームにしては、人数が多すぎる。
降格の四十路は、何を思っているだろう。
何も語らない。
この会社に来る前は、日本を代表する企業に勤めていた。
転職する時に、勤続年数の関係からマイホームを買ったという。
一軒家。
四十路を超えて、一般スタッフへと落ちたあの人は
細い目で何を考えているのだろう。
私は彼の背中を見つめる。
辞めないでほしいと、思う。